片山善博 政治評論家

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政治評論家の中には、教授の肩書を背負ってやってくる人もいます。鳥取県知事を2基、総務大臣を務めたこともある片山善博さんもその1人です。1951年7月29日生まれ、68歳の片山善博さんは岡山県岡山市の出身です。両親が共に教師だったという片山さん、地元の高校を卒業すると東京大学法学部へ入学し、卒業後は当時の自治省へ入ります。その後、鳥取県庁などへの出向や自治大臣秘書官などの役職を経験し、1998年に退官。翌年の鳥取知事選挙に出馬し初当選を果たします。


県知事時代は改革派知事として名を上げ、その姿勢は共産党も認めたため、2003年の知事選に対抗馬を出さず、知事選では珍しい無投票当選を果たします。その後、2期で知事を退任する意向を見せ、同じ年に鳥取大学客員教授に就任し、2009年からは民主党政権行政刷新会議に呼ばれ議員となり、2010年には総務大臣に任命され、約1年間総務大臣として仕事をしました。


その後、早稲田大学の教授になった片山さん、その片山さんが多く出演していたのがTBSで放送されていた時事放談です。時事放談では「ワイドショー政治を叱る」をテーマにトークが展開され、最近の政治経済などについて語ります。片山さんはこれまでに44回の出演を果たしており、他の政治家を差し押さえて出演回数の上位にランクインします。ただ他のワイドショーなのに片山さんがコメンテーターとして出ることはあまりなく、新聞などにコメントが出されるのは自治体に関することが目立ちます。政治評論家の中では地味であるものの、これまでの経歴を考えれば相当立派なものであるため、軽い番組にはなかなか使えないという側面があるのかもしれません。


鳥取県知事時代、片山さんは全国で初めてあることをしました。それは震災に遭った県民の受託に対して復旧助成を行ったのです。住宅復興補助金を導入したことで、再建に向けて補修や補強を行うなどの対策をとれるようになりました。もちろん、これだけでは不十分だったという後の研究結果があり、すべてが万全だったわけではありませんが、それでも公的支援の早期の導入に対して住民たちの高い信頼を集めることになります。結果的に鳥取県民からの支持率は相当高くなったため、共産党ですら対抗馬を出せない状況でした。改革派知事としてやれることはやる、その姿勢が多くの知事に浸透すれば、より良い日本を地方から育てられるかもしれません。