星浩 政治評論家

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テレビ番組のアンカー、キャスターに就任する時に今まで所属していた新聞社を退社する政治評論家は少なくありません。その中の1人が星浩さんです。1955年7月29日生まれ、64歳の星浩さんは福島県白河市の出身です。地元の進学校を卒業した星さんは東京大学教養学部に進学、卒業後の1979年に朝日新聞社に入社します。朝日新聞社では長野や千葉の支局を経て政治部記者に。首相官邸自民党などを担当するとワシントン特派員、政治部デスクを経て、2000年に政治担当の編集委員を務めます。その後、母校である東京大学大学院の特任教授を務めた他、論説主幹代理、特別編集委員を歴任。2016年3月にNEWS23のキャスターへの抜擢が発表され、これを機に朝日新聞社を退社します。


令和になってからもNEWS23のメインキャスター、アンカーを務めている星さんですが、これ以前は朝日新聞社に属していたこともあり、サンデープロジェクト報道ステーションにレギュラーコメンテーターとして出演していました。ラジオ出演はほとんどありませんでしたが、ラジオ日本で放送された番組では読売新聞の橋本五郎氏と共演を果たすなど、幅広く活動を行っていました。過去には朝日新聞、読売新聞、毎日新聞の記者やコラムニストと一緒になり、時の総理大臣や党首、省庁の事務次官などと会食を行うなど、政治や役所とのパイプも太いことがわかります。


意外なことに著書はそこまで多くなく、最初に出された著書は2005年、自民党に関する本でした。その後、テレビでの政治報道に関する本や第一次安倍政権に関する本、官房長官をクローズアップした本などを書き上げていますが、その多くは朝日新聞時代に出されたものです。現状はNEWS23に出演しており、その他の活動はあまりできていないような状況ですが、NEWS23では独自色の報道を続け、政権に対する監視を行っています。ここ数年は報道に対する圧力がかかるようになり、それに負けそうな時期もありましたが、権力を監視するというメディアがあるべき姿を示し続けているのも、何かと目の敵にされやすい朝日新聞出身の星さんだからこそです。


NEWS23がこの後どうなるか、定かではありませんが、筑紫哲也さんの時代から比べるとややパワーダウン感が否めません。いかに星さんの独自色を出していけるかが今後の課題かもしれませんが、政権に対して距離を置く番組は他ではあまりないため、自然と目立っているとも言えそうです。