岩田公雄 政治評論家

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政治評論家は新聞記者だけにあらず、テレビ局の報道記者もまた政治評論家として活動することがあります。読売テレビで解説委員長を務め、現在は学習院大学客員教授BS11の報道番組でキャスターを務めている岩田公雄さんもその1人です。1949年6月3日生まれ、70歳の岩田公雄さんは北海道旭川市の出身です。学習院大学法学部を卒業すると、読売テレビに入社しますが、この時はアナウンサーとして入ります。その後報道記者に転身した岩田さんは、グリコ森永事件など関西で発生した事件事故を追いかけ、1986年からはマニラでの取材を行い、1987年日本テレビ系のキー局のネットワーク、NNN初代マニラ支局長に抜擢されます。天安門事件の取材、平壌からの生中継を実現させるなど、やり手の記者として活躍していきます。


1992年、現在も土曜8時に放送されているウェークアップ!に解説委員として登場し、政治評論家デビューを果たします。全国的に有名な情報ライブミヤネ屋などでも出続け、定年になって以降も第一線で活躍し続けた岩田さん。2015年、66歳の時に読売テレビを退職し、学習院大学法学部の特別客員教授に就任した他、2018年BS11で放送されている報道ライブインサイドOUTのメインキャスターに就任するなど、現在も第一線で活躍し続け、後身の指導に当たっています。


御巣鷹山日航機墜落事故では、その時の取材経験を映画監督に話したことがきっかけで、その監督が事故に関する映画を作ることになった際、取材協力という形で岩田さんの名前が登場しました。マニラ支局長時代には青年海外協力隊に出会い、途上国を取材する際には青年海外協力隊の取材を行っています。その際に出会ったのが後にペルー日本大使公邸人質事件で、ペルー大使として当事者となった青木盛久氏。岩田さんは記者としてペルーで取材を行ったほか、ペルー政府の協力で人質が解放された際にはメディアで初となる単独インタビューに成功します。


単にテレビのコメンテーターとして政治などを語る人ではなく、事件の現場に行って取材したことを伝えるようにしています。当然ながら政治についても取材を基に語っており、近年コメンテーターで目立つ、無知な状態で物事を語るような人ではありません。決して目立たず、誰もが名前を覚えるようなインパクトの強い政治評論家ではないものの、分かりやすく理解しやすいようにニュースを評論する姿は非常に貴重と言えるでしょう。